会員ページ
文字サイズの変更

今月の健康コラム

運動中にけがをした場合の応急処置について

2011年10月11日

暑い夏もようやく終わり、スポーツの秋がやってきました。運動会や体育祭など、スポーツイベントが増えるこの時期、意外と多いのが大人のけがです。スポーツを始める前の準備体操やストレッチをしっかり行うことはもちろんですが、いざという時のためにけがの応急処置も覚えておきましょう。

応急処置の基本「RICE処置」

RICE処置は、打撲や捻挫、靭帯の損傷など、運動をする際に起こりやすいけがに対応できる応急処置です。応急処置の基本であるRest=安静、Icing=冷却、Compression=圧迫、Elevation=挙上の4つの頭文字をとってRICE(ライス)処置と呼んでいます。
けがをした直後に適切なRICE処置を行うことで、痛みなどを防ぐだけでなく、回復を早めることができます。

Rest(レスト)=安静 けがをしたらできる限り安静にすることが大切です。体内ではけがをした直後から内出血や腫れの原因となる体液を取り除き、治癒しようとする機能が働いています。安静にせずに運動を続けたりすると、回復が遅れる原因となります。
Icing(アイシング)=冷却 打撲や捻挫、骨折などの場合、素早く患部を冷却することにより痛みや腫れ、内出血、炎症をやわらげることができます。1回の冷却時間は、患部にもよりますが20分が目安です。その後は間隔を置いて冷却を繰り返します。長時間の冷却は血行を悪くし、凍傷になる場合があるので、冷やし過ぎないよう注意しましょう。
Compression(コンプレッション)=圧迫 周囲の組織や血管に適度な圧迫を加え、腫れや内出血、炎症を抑えます。圧迫には伸縮性のある包帯やテープ、サポーターなどを使用しましょう。ただし、圧迫が強すぎると症状を悪化させる場合もあります。圧迫後、指先が変色していないか、痺れや痛みがないかなどを確認しましょう。
Elevation(エレベーション)=挙上 患部を心臓より高い位置に挙上すると、重力により患部に流れ込む血液やリンパ液が減少します。これにより主に内出血や腫れを抑えることができます。

運動中にけがをした場合には応急処置も大切ですが、原則としてはなるべく動かさないで、医師に診てもらうことが一番です。応急処置よりも医療機関への搬送の方が早い場合には、搬送を優先させましょう。あらかじめ運動を行う場所周辺の、受診可能な医療機関の連絡先を調べておくと良いでしょう。

またすぐに医療機関を受診できない場合でも、応急処置をした後、必ず受診するようにしてください。

  • インデックス
  • 前のページ
  • 次のページ
わたしの町のお医者さん
今月の健康コラム
バックナンバーはこちら
千葉市医師会 多言語診療ツール
千葉市医師会シアトル計画
千葉市救急受診ガイド
  • リンク集
  • サイトマップ
  • サイトポリシー
ページトップ
© Chiba City Medical Association