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今月の健康コラム

水虫を予防しましょう

2014年7月1日

水虫は、白癬菌(はくせんきん)という、カビの一種が原因で起こる皮膚病です。かつては男性がかかるもの、というイメージがありましたが、最近では女性にも増えてきています。

水虫とは

水虫は、白癬菌が皮膚に入り込み、感染することで起こります。感染すると、小さな水ぶくれができることがあるため、水虫と呼ばれています。

白癬菌は、体のどこにでも感染する可能性がありますが、一番多いのは足です。これは、靴を履くことで足が蒸れ、白癬菌にとって過ごしやすい高温多湿な環境が作られているためです。最近は女性も仕事などで一日中靴を履いていることが多いため、男性同様水虫に悩まされる方が増えています。

また、以前は梅雨から夏にかけて多く発生していましたが、最近はブーツやタイツなどが原因で足が蒸れ、そこから水虫にかかることも増えているため、冬でも油断できません。

水虫の種類と症状

水虫の種類と症状は、水虫が発生した部位によって異なります。

● 足の水虫 (足白癬:あしはくせん)

趾間型
(しかんがた)
足の指の間、特に中指と薬指の間によくできます。皮膚が赤く腫れてただれ、かゆくなったり皮がむけたりします。皮膚が白くふやけることもあります。
小水疱型
(しょうすいほうがた)
足の裏の土ふまずや、足の指の付け根に近い部分などに、小さな赤い水泡ができ、強いかゆみを伴います。薄く皮がむけるだけのときもあります。
角質増殖型
(かくしつぞうしょくがた)
足の裏全体やかかとの角質層が厚く硬くなります。かゆみはなく、皮膚がむけたり、あかぎれのようなひび割れを起こしたりします。

● 足以外の水虫

爪水虫
(つめみずむし)
爪白癬(つめはくせん)ともいいます。爪全体が白濁して光沢がなくなりもろくなります。足の白癬菌がきちんと治療されず、爪にうつるケースが多いといわれています。
ぜにたむし
(体部白癬:たいぶはくせん)
顔や首をはじめ、体のあちこちに発生します。最初の頃は虫さされのような赤いブツブツができ、その後円状になって広がり、激しいかゆみや炎症を起こします。
しらくも
(頭部白癬:とうぶはくせん)
頭にできる水虫です。頭皮の炎症と脱毛のほか、毛穴が赤く腫れることもあります。子どもに多く見られます。

※このほかにも、手や太ももなどにできることもあります。

水虫は一度かかると治りにくい病気です。市販薬で十分と考えているかもしれませんが、実は水虫ではない場合もありますので、かかりつけ医に相談したり、皮膚科を受診したりしましょう。

治療について

足の水虫やぜにたむし、しらくもは、外用薬を塗布します。入浴後、水虫が発生している範囲よりも少し広めに塗布すると良いです。かゆみなどの症状がなくなっても再発する可能性があるため、症状が出なくなってもしばらくは薬を塗り続けてください。
爪水虫(つめみずむし)の場合、外用薬が効きづらいため内服薬を使用します。従来の内服薬ですと、完治するまで薬を飲み続ける必要がありましたが、現在はパルス療法が可能です。パルス療法は、1週間薬を飲み、3週間薬を休む、を3回繰り返す治療法です。飲み方を守って根気よく治療を続けましょう。
※パルス療法が可能な薬は市販では売っていません。医師の処方薬に限られます。

水虫の予防法

白癬菌は、水虫にかかった人の皮膚から出た角質の中にもいるので、それに素肌で触れると感染します。ただし、菌が付着しただけで水虫にかかるわけではありません。24時間以内なら洗い流すことができます。
洗い流されず残った菌が、傷ついた角質から入り込み、そこに繁殖しやすい環境があった場合、水虫にかかります。

・体を清潔にする

体全体を清潔に保つようにしましょう。特に足は注意が必要です。毎日指と指の間など細かいところまでせっけんで丁寧に洗いましょう。洗った後は水分を拭き取り、乾燥させることを忘れないようにしましょう。

・靴や靴下の湿気を避ける

靴や靴下は、自分のサイズに合った、通気性の良いものを選びましょう。靴は、毎日同じものを履き続けず、こまめに干しましょう。靴下は吸湿性の高い木綿や麻の素材を選ぶと良いです。

・感染を防ぐ

不特定多数の人が素足で利用する施設などに行ったときは、家に帰り次第足や手を丁寧にせっけんで洗いましょう。
家族で水虫の人がいる場合は、スリッパやバスマット、サンダルなどの共用を避け、部屋をこまめに掃除するようにしましょう。

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