2014年10月1日
白内障とは、水晶体が加齢や長年にわたって紫外線を受けるなど、さまざまな影響によって徐々に白く濁り、視力が低下する病気です。
さまざまな原因で起こりますが、最も多いのは加齢によるものであり、これを「加齢性白内障」と呼んでいます。加齢性白内障は一種の老化現象ですから、高年齢の人ほど多く発症します。その他の原因として、先天的なもの・外傷、アトピーによるもの・薬剤、放射線によるもの・そして他の目の病気に続いて起こるものなどが挙げられます。
先天性 | 風疹、トキソプラズマなど |
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外傷性 | 目のけが、打撲、電撃など |
有害光線によるもの | 紫外線、赤外線、レントゲンなど |
目の病気の合併症 | ぶどう膜炎、網膜剥離など |
薬剤性 | ステロイドなど |
全身性疾患によるもの | 糖尿病、アトピー性皮膚炎など |
視界がかすんだり、物が二重に見えたり、まぶしく見えるなどの症状が出現し、進行すれば視力が低下し、眼鏡でも矯正できなくなります。
ごく初期の白内障は点眼薬で進行を遅らせることができる場合もありますが、濁った水晶体をもとに戻すことはできません。白内障が進行して日常生活に支障がみられる場合には、外科的手術が行われます。この手術では、濁った水晶体を超音波で粉砕して取り除き、その代わりに人工水晶体である眼内レンズを挿入します。
白内障は手術を受ければ視力の回復が見込める病気であるといえます。
平均寿命が延長し高齢者が現役として活躍することの多い現代社会で、白内障による視力障害はさまざまなトラブルの原因になります。白内障手術は高度な医療技術によって年々進歩しており、早期の視力回復・社会復帰が可能となりました。目のかすみや視力が落ちたと感じる方は、気軽にお近くの眼科を受診してみてください。