2017年3月21日
骨粗しょう症は痛みなどの自覚症状がないことが多く、症状が進むと、つまずいて手や肘をついた、くしゃみをした、などのわずかな衝撃で骨折してしまうことがあります。さらに背骨が体の重みで押し潰れてしまう圧迫骨折を起こし、背中や腰が曲がるなどの原因にもなります。
骨量の減少は、おもに骨の中のカルシウムが減少することによって起こります。
骨は丈夫でしなやかな状態を保つために、骨芽細胞によって骨を作り変え、活発な新陳代謝を繰り返しています。しかし、骨のもととなるカルシウムが不足したり、高齢になるにつれてホルモンが不足してくると骨を作ることができなくなり、骨吸収が上回った状態が続きます。そのため、骨からカルシウムが減りスカスカになってしまい、骨折を起こしやすくなります。
骨量は、10代後半から20代をピークに徐々に減っていきます。骨粗しょう症は、高齢の女性に多く見られ、閉経期を迎えて女性ホルモンの分泌が低下することで急激に骨密度が減り、男性に比べて早く骨密度が低くなるためです。
さらに、体質や生活習慣によっても個人差があります。骨を形成するカルシウムやマグネシウムの不足や、カルシウムの吸収に必要なビタミンDなどのビタミンがバランスよくとれていなかったり、また適度な運動によって骨に一定以上の負荷をかけないと骨形成におけるカルシウムの利用効率が悪くなるため、運動不足も骨粗しょう症の要因となります。ほかにも以下のような原因があります。
予防や治療のためには、日常生活の中で骨量を増やす努力をすることが大切です。初期の骨量減少の場合は、日頃から下記のことを心がけることで骨量が増えていくこともあります。さらに病気が進む前に、かかりつけ医に相談し、正しい診察を受けましょう。
骨粗しょう症になってから治すのはたいへんです。骨粗しょう症にならないように、日ごろから予防を心がけることが大切です。