2011年12月7日
膀胱炎は、女性に多い病気で、大腸菌などの細菌が尿の出口から尿道を通って膀胱内に侵入し、その菌が繁殖して、粘膜が炎症を起こしている状態をいいます。女性がかかりやすいのは、体の構造上、尿道と肛門が接近しているために細菌が入りやすいことが理由として挙げられます。
もともと膀胱には、細菌に対する抵抗力が備わっています。ところが疲れやストレス、冷えなどで免疫力が低下すると、細菌に感染しやすくなってしまうのです。
また、お手洗いを我慢すると膀胱内に長時間細菌がたまり、増殖につながります。気になる方は、この時期は意識して水分を多めに摂り、こまめにお手洗いに行くことが大切です。
膀胱炎の症状はいくつかあり、同時に複数の症状があらわれる場合もあります。
ひん尿 | 一日に何度も尿意を覚え、お手洗いに行きたくなる。 |
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残尿感 | 尿を出した後、膀胱にまだ残っている感覚があり、いやな違和感が常に残る。 |
排尿痛 | 排尿の際に痛みを感じる。または、排尿時以外も痛みが続いていることがある。 |
血尿 | 肉眼的または顕微鏡的(目に見えない程度)に血液が混じった尿。 |
以上のような症状が1つでもある人は、一度、医療機関を受診することをおすすめします。早めに治療を始められれば、通常、抗菌剤を3日程服用することで治ります。
注意が必要なのは、薬を服用して数日で症状が良くなっても、細菌はまだ生きているということです。途中で薬をやめてしまうと再発の原因となりますので、処方された薬は、指示された期間しっかり飲み続けるようにしてください。
膀胱炎を予防するには、主に以下のようなポイントに注意して、抵抗力を落とさない工夫をしましょう。
● 体を冷やさないようにする。
● 水分を十分に摂取する。
● 外陰部を清潔にする。
この時期は寒さから体を冷やしてしまいがちです。冷えは膀胱炎以外にもさまざまな体の不調につながりますので、あたかかくして過ごしましょう。