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今月の健康コラム

突然の腹痛…それって「過敏性腸症候群」かも

2016年4月6日

大事な場面での不安や緊張はつきものですが、そのようなストレスを感じて急な腹痛に襲われたり、トイレに駆け込んだことがある人は多いのではないでしょうか。緊張するシーンで下痢や便秘になりやすい人は要注意です。

過敏性腸症候群とは

過敏性腸症候群(IBS)とは、不安や緊張などの精神的ストレスや自律神経失調などが原因で、腸が刺激に対して過敏な状態になり便通異常を起こす病気です。通常の検査では異常が認められないにも関わらず、慢性的に腹部に膨満感や腹痛が起こり、下痢や便秘などの便通異常を感じます。IBSは「下痢型」「便秘型」「混合型」「分類不能型」の4つのタイプに分けられます。

  • 下痢型IBS
    突然襲ってくる便意とそれに続く下痢が特徴です。「ここでおなかが痛くなったら困る」という不安感がストレスとなり、さらに症状を悪化させます。泥状便や水様便が25%以上ある場合を指し、男性に多い傾向があります。
  • 便秘型IBS
    腸管が痙攣することにより、便が停滞します。便意があっても便が出ず、便秘が続きます。
    硬い便やコロコロの便が25%以上ある場合を指し、女性に多い傾向があります。
  • 混合型IBS
    下痢型と便秘型の症状を交互に繰り返します。
  • 分類不能型IBS
    以上のどれにも当てはまらないタイプです。

原因

脳に強いストレスを感じると、自律神経が乱れ、腸の動きをコントロールできなくなり、下痢や便秘の症状があらわれることがあります。それが、1年ほどにわたって頻繁に起こるようであれば、過敏性腸症候群の可能性があります。不安や緊張などの精神的なストレスの影響が深く関係している場合が多く、特に20~30代に多いといわれています。また暴飲暴食や過度の飲酒、過労、睡眠不足、不規則な食生活が続くと、身体的ストレスを感じて発症する場合もあります。

対策

通勤途中に、突然の腹痛で電車を降りてしまったり、お腹の調子が気になって外出できなくなるなど、生活に支障をきたすことも少なくありません。改善のためにはリラックスを心がけるとともに食生活・生活習慣の改善を行い、ストレスが原因と見られる場合は要因をはっきりとさせ、緩和していくことが大切です。また自律神経失調の場合は、心療内科の診察を受ける必要があります。症状が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。

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