2016年3月29日
糖尿病の検査には糖尿病と診断するために用いる検査と、治療の効果を判定するために用いる検査があります。
1. 診断のための検査 | 複数の検査を同時に行い2項目、あるいは別のタイミングで2度基準を満たすと糖尿病と診断されます。糖尿病の検査は食事の影響を受けやすいため、検査の日の食事については注意が必要です。検査を行う場合は検査を行う機関に朝食を摂って良いか確認してから検査に望むと良いでしょう。 | ・ 随時血糖検査 ・ 早朝空腹時血糖検査 ・ 75g経口ブドウ糖負荷試験 ・ HbA1c検査 |
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2. 治療中に行う検査 | 食事療法、運動療法、薬物療法などの治療を行いながら、自分の健康を守るために、日々の血糖値の推移を数値化して判断します。ライフスタイルの見直しや合併症の予防にも繋がっていく検査です。 | ・ 血糖自己測定 ・ 尿糖検査 ・ HbA1c検査 など |
糖尿病は、自覚症状がないうちに進行してしまう恐ろしい病気です。定期検診などをしっかりと受診し、早期発見・早期治療を心がけていきましょう。
食事療法 | 糖尿病に対する最も基本的な治療です。自分にとって適正な体重や摂取カロリーを知り、いろいろな食品をバランスよく食事にとり入れ、朝・昼・晩の三食に分配し、さまざまな食品で上手く血糖値をコントロールしましょう。 |
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運動療法 | 「筋肉を増やしながら、脂肪を減らす」。散歩や水中歩行など、自分の好きな運動を無理なく毎日続け、健康的に体重を減らすことが大切です。運動を通じて筋肉の動きが活発になり、血圧も安定し合併症の予防にも繋がります。 また、血糖コントロールが悪い場合や合併症が進行している場合など、状態によっては運動をしない方がよい場合もあります。 まずは、かかりつけ医に相談してからはじめましょう。 |
薬物療法 | 治療の基本となる食事・運動療法で、十分な効果が得られない場合に導入される治療法です。糖尿病のタイプや症状など、一人ひとりの状態に合わせて使用する薬も変わってきます。 |
食事による血糖値への影響、運動方法や薬の使用方法などは人によって異なります。
主治医と相談し、自分に合った治療法を見つけていくことがよいでしょう。
日本人の糖尿病患者の約95%が2型糖尿病と言われています。そして、その2型糖尿病の要因としては、暴飲暴食、運動不足といったライフスタイルの乱れが大きく関わっています。日ごろから規則正しい生活習慣と適度に体を動かすことが、糖尿病の予防にも繋がっていきます。
先月・先々月と3回に渡って見てきたとおり、「糖尿病」は自分の生活習慣などで悪化させることも予防することもできるとても身近な病気です。また、自覚症状が出にくいこともあり定期検診などきちんと受診することも大切です。
気になることがあったら、自分で判断せずに必ずかかりつけ医に相談するようにしましょう。