2021年10月8日
外耳道炎は、外耳道の皮膚が炎症を起こした状態です。痛みやかゆみのほか、症状が進行すると腫れたり、分泌物が耳をふさいで音が聞こえなくなることもあります。
近頃は仕事のリモート化によってイヤホンを付ける機会が増え、外耳道を傷つけるリスクが高まっています。
痛みやかゆみを感じたら、かかりつけ医に相談するようにしましょう。
外耳道は、耳の入り口から鼓膜までの通り道を指します。指、耳かき、ヘアスプレー、毛髪染料などの刺激で外耳道の皮膚が傷つき、炎症を起こした状態が外耳道炎です。水泳の後に起こりやすいことから、スイマーズイヤーとも呼ばれます。不衛生な耳栓や補聴器を使用し続けることも発症のリスクを高めます。
近頃はイヤホンを使う機会が増えてきています。ぴったりとフィットしたものや固い素材のものは、外耳道を傷つける可能性があります。耳への密着度が小さいものや柔らかい素材のものを使用するほか、ヘッドホンを活用するなどの対策を取るようにしましょう。
外耳道炎を発症するとまずかゆみと軽い痛みが表れます。症状が進行するにつれて強い痛みや腫れが表れ、白色または黄色の分泌物が耳から排出されます。分泌物が耳にたまると、耳が聞こえにくくなることもあります。
強い痛みやかゆみが表れた際は、炎症が起きている可能性が高いです。かゆみが気になって、頻繫に指で触ったり強く耳かきをすると症状の悪化につながります。
外耳道炎の治療の基本は、耳の中の分泌物や垢を取り除いて清潔にし、乾燥した状態を保つことです。
細菌に感染している場合は、抗菌作用を持つ点耳薬や軟膏を使用したり、内服薬として抗生物質が処方されることがあります。傷が化膿しているなど、膿が出そうな場合には切開して膿を取り除く処置が行われます。
耳掃除を必要以上にしたり、耳をよく触る癖のある人は、特に注意して発症を防ぎましょう。