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今月の健康コラム

下肢の痛みで日常生活に支障も「坐骨神経痛」

2021年11月8日

坐骨神経痛は、お尻やふくらはぎなどの下肢に表れる、痛みやしびれの症状を指します。腰椎椎間板ヘルニアをはじめとした疾患や、過度な運動、デスクワークなどで坐骨神経が圧迫されることが原因とされています。

症状が重くなくても、悪化したり、転倒してケガをしたりする恐れもあるため、まずは放置せずかかりつけ医に相談することが大切です。

坐骨神経痛の症状

 腰から足にかけて伸びている坐骨神経が圧迫されることで表れる、痛みやしびれなどの症状を坐骨神経痛と言います。

 具体的には、お尻、足の後ろ側、脛、ふくらはぎにかけて、痛みやしびれ、まひが現れます。症状が表れる部位や、痛みの程度は人によって異なります。場合によっては、立ったり座ったりという動作がしにくくなり、日常生活に支障をきたすこともあるため、注意が必要です。

坐骨神経痛の原因

 坐骨神経痛は、主に以下の疾患が原因となって起こります。症状や部位は、疾患によって異なります。

  • 腰椎椎間板ヘルニア
    腰椎椎間板ヘルニアが原因の場合、下肢の痛みや腰痛のほか、冷感、感覚が鈍くなるなどの症状がみられます。特に若年層は、この疾患が発症原因となることが多いとされています。
  • 腰部脊柱管狭窄症
    腰部脊柱管狭窄症が原因となる場合、腰痛や腰の違和感、ハリ感などのほか、一定の距離を歩くとふくらはぎにしびれ・痛みが表れ、しばらく休むと再び歩けるようになる間欠性跛行(かんけつせいはこう)の症状が表れます。また、重症の場合には、失禁や排尿遅延などの膀胱直腸障害が表れることがあります。特に高齢の方は、この疾患が原因になることが多いとされています。

 そのほかにも腰椎すべり症などのさまざまな脊椎疾患をはじめ、梨状筋症候群など坐骨神経痛につながる疾患は多岐にわたります。過度な運動やデスクワークなどが原因で引き起こされることもあるため、注意しましょう。

坐骨神経痛の治療法

 まず原因となる疾患を見極めることが大切です。そのうえで、痛み止めの服薬などの薬物療法やコルセットの装着、リハビリテーション、神経に局所麻酔を行う神経根ブロックなどの保存療法を行います。

 保存療法で症状が改善されなかったり、膀胱直腸障害がみられる場合には、重症と診断され、手術を行うことがあります。生活に支障がないからといって放置すると、悪化することも。違和感を感じた際には、かかりつけ医に相談するようにしましょう。

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