2022年3月11日
粉瘤は、皮膚の良性腫瘍のひとつで、アテロームとも呼ばれます。皮膚の下にできた袋状の構造物に、角質や皮脂がたまることで発症します。良性の腫瘍のため、炎症がみられない場合は必ずしも手術を行う必要はありませんが、時間の経過とともに腫瘍が増大したり、細菌に感染する恐れがあるため、かかりつけ医と相談して適切に対処しましょう。
粉瘤は皮膚の下にできた袋状の構造物の中に、角質や皮脂がたまってできる球状の腫瘍です。腫瘍の中央に黒点の開口部がみられることがあり、強く圧迫するとドロドロとした物質が出てくる場合があります。全身に発症しますが、顔、首、背中などにできやすいとされています。
原因はさまざまで、外傷や毛穴のつまり、ウイルス感染などです。ほとんどが良性ですが、まれに悪性の場合があります。
粉瘤は、にきびとは異なり自然治癒することはなく、自身で中身を出しても、内容物が残ったり、袋自体が残っていると再発する可能性があります。また、塗り薬や飲み薬だけでは根治できません。
良性の腫瘍のため、炎症を伴っていない場合には必ずしも手術する必要はありません。しかし大きくなってからの手術の場合は目立つ傷が残る可能性があります。医療機関を受診して判断を仰ぎましょう。
■炎症を伴わない場合の手術法
腫瘍の状態によって、2つの手術法の中から適したものを行います。
■炎症を伴う場合の手術法
局所麻酔を行い、皮膚を切開してたまった膿と腫瘍をとり除き、その後抗生物質などで感染を抑えます。