2025年2月10日
脚に不快感が現れる症状で、むずむず、ちくちくなど、人それぞれ感じ方は異なります。睡眠の質が低下して、日中の疲れや集中力の低下につながることもあります。軽度の場合は日常生活の工夫で、症状を軽減できる可能性がありますが、症状の頻度や度合いによっては、かかりつけ医に相談することも大切です。
レストレスレッグス症候群や下肢静止不能症候群とも呼ばれ、脚に不快感が現れたり、脚を動かしたいという欲求が生じたりする感覚障害です。どの年代でも発症しますが、特に中高年で増加がみられ、男性よりも女性が発症しやすいといわれています。
原因ははっきりとはわかっていませんが、神経伝達物質であるドーパミンの減少や機能低下が関係していると考えられています。鉄不足も原因になるといわれています。妊娠中、糖尿病・パーキンソン病などを発症している、抗うつ薬などを服用している場合には、発症しやすい傾向があります。
主に夕方から夜間にかけて、睡眠時や、映画館、飛行機の中にいて体を動かしにくい状況で症状が現れます。むずむずする、痛みがある、ほてるなど、症状の感じ方は人それぞれ異なります。また睡眠中には、20~40秒間隔で、無意識のうちに数秒程度手足が動く「周期性四肢運動」がみられることもあります。
寝返りをうったり、脚をバタバタ動かしたりせずにはいられないため、睡眠障害を引き起こし、日中の活動に影響を及ぼすこともあります。
重度の場合は、ドーパミンの機能を改善する働きのある薬剤を服用して治療を行います。
軽度の場合は、日常生活の工夫で症状を軽減できる可能性があります。症状の出ている箇所にシャワーを当てたり、叩いたりすると、刺激により一時的に症状を感じにくくなります。
寝つきが悪くなると、アルコールに頼ってしまうことがありますが、血流を促進してかえって不快感を増幅させる可能性があるため注意が必要です。
症状が長く続く、1週間に何度も症状がみられるといった際には、早めに医療機関を受診しましょう。